ダークネット「ZeroNet」のお話
著 第二分室公開日「Tor」が有名になっていますが、ダークネット・深層WEBの類はTorだけではありません。今回はその1つ「ZeroNet」をご紹介します。
ZeroNetはP2Pのダークネットです。仮想通貨Bitcoinと同様の暗号化が施され、BitTorrentネットワークを利用しているので高速、サーバーがダウンしないウェブサービスを利用できます。
「匿名に普通のサイトを閲覧したい」という人向けのものではありません。
できること
- ウェブサイト開設(と、サイトの閲覧)
- Twitterのような短文投稿サービス
- 自分のブログ
- 掲示板
- メール
- チャット
などが用意されています。
優れているところ
- サーバーが必要ないので、ダウン(鯖落ち)しない。
- Torと違って高速
- 誰でも無料で自サイトを開設できる。
- 不当な圧力で内容が変更・削除されることがない。
- Torを通して利用できる
などが上げられます。
例えば警察がサーバ管理者に開示要求を出して利用者の情報が漏れたり、政府組織の圧力によってサービスが利用できなくなることがありません。(Torを通さないとログ解析される可能性はありますが)
また、災害等によってサーバがダウンするような状況であっても、P2Pですからそのような自体にはなり得ません。
弱点
- P2Pを使うので、通常より負荷が高い
- ZeroNet内のサービス以外にはアクセスできない
この点はTorと異なる部分であり、「匿名に普通のサイトを閲覧したい」という人向けではないということです。
ZeroNetは、あくまでもZeroNet内の掲示板や短文投稿サービス、メール、その他ZeroNetでホストされているウェブサイトへアクセスしたい人向けのものです。
使い方
公式サイトからダウンロードした.zip
ファイルを展開して、中にある.app
あるいは.exe
を開けば、それだけでZeroNetが利用できます。
ファイアウォールを設定している場合、アクセス許可を求められるので、許可すれば自動的にZeroNetを利用できるよう設定してくれます。
また、Torネットワークの中で利用することで、匿名性を保つことも可能です。
GitHubから、各OS向けのファイルをダウンロードすることも出来ます。
利用例
プライバシー保護のために非常に有用なサイトのひとつ「privacytools.io」は、Tor向けの.onion
サイト、I2P用の.i2p
サイトの他に、ZeroNetから閲覧できるサイトをそれぞれ作成しています。内容は全く同じものです。
この様に、通常のサイトであっても、管理者が同じようなサイトを作成してくれれば、ZeroNetから閲覧することは可能です。
まとめ
個人的に1番注目しているダークネット系の項目です。
アップデートは活発に行われています。
後日、詳しい使い方や、サービスの紹介記事を公開したいと思います。
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